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聖書の知恵で対人関係の衝突を乗り越える
聖書に沿った関係の築き方を身につけると、さまざまな問題は、まるで最初からなかったかのように消えていきます。
カウンセリング事例の多くは、一人だけでなく複数の人物が関わっています。もちろん例外もあります。しかしそれはごく稀です。一見すると一人だけの問題に見える場合でも、さらに調べてみると、多くの場合、母親や父親、親族、友人、あるいは別の誰かが、その問題において重要な役割を果たしていることが分かります。そのため、カウンセリングで出会う多くの対人関係の問題の背後には、共通する関係のしくみがあります。それを理解しておくことが重要です。
多くの場合、夫婦、親子、隣人同士、あるいは教会員同士の間では、問題は次のような具体的な出来事として語られます。
- 「お金がないのに、夫はボートを買おうとしている!」
- 「ビジネスの取引で彼にだまされた!」
- 「この子はどうしようもない!酒を飲み、薬物に手を出し、出会う男と誰とでも関係を持っている。」
問題と人間関係
問題は人の関心を引きやすく、カウンセラーもつい最初からそこに目を向けてしまいがちです。通常、問題は人間関係よりもはっきりしているため、状況が説明されるときには、どうしてもその問題の方が目立ってしまいます。しかし、人間関係の問題に十分に向き合わないかぎり、相談者が抱えている問題を解決する手助けはできないということに、やがて気づくようになります。また、相談者はその具体的な問題をすぐに扱うよう、あなたに強く求めてくることがよくあります。もしあなたがまず人間関係の問題に目を向けようとすると、相談者は不満を示すことさえあるでしょう。そのような場合には、「お二人は今、その問題を冷静に考えられる状態ではありません」と説明し、なぜその順序で進めるのかを伝える必要があります。したがって、多くの場合、人間関係の問題が十分に整理される前に具体的な問題を解決しようとすることは、致命的な結果を招きます。
「どういうことですか? あなたの言いたいことがよく分かりません。先ほどの夫婦もボートを買うかどうか結論を出せば、それで一件落着ではないのですか?」
恐らくそうはならないでしょう。どちらか一方、あるいは両方が、その問題について話し合った後でも、配偶者に対してわだかまりを残したまま立ち去ることになるからです。そもそも、その問題を落ち着いて話し合うことさえできないかもしれません。実際、彼らの問題はカウンセリングを受けるほど深刻になっています。つまり、自分たちでは解決できなかったということです。
ここに根本的な問題があります。人間関係の問題が扱われない限り、どれほど解決策が単純であっても、当事者たちはその問題を分別をもって対処することができません。ましてや聖書的に扱うことなどできないのです。
以前、ある夫婦をカウンセリングしたことがあります。彼らは、歯磨き粉のチューブの使い方をめぐって言い争っていました。たしか、夫は真ん中から押して使い、妻はキャップを外したままにしておく、というものです。こんな単純な問題なら、すぐに解決できると思うでしょう。ですが、そう簡単にはいきません。
「ちょっと待ってください。すぐに解決できますよ。チューブを二本買えばいいのです。そうすれば、一度使えばどちらのチューブかすぐに分かるでしょう。」
鋭いですね! 実際、最終的には、その方法で解決することになりました。しかし、あなたが思うほど簡単にはいきませんでした。というのも、彼らは理性的に考えられる余裕がなかったのです。彼女が洗面所に行って押しつぶされたチューブを見るたびに、心の中でこう思いました。「あの人、またやっているわ!」。一方で夫も、キャップが外され、チューブの先で歯磨き粉が固まっているのを見るたびに、こう思いました。「げっ!彼女は、キャップを閉めるっていう小さな気遣いすら僕にしてくれないんだ。僕がこれをどれほど嫌っているか知っているはずなのに!」
もうお気づきでしょう。問題はチューブそのものではありませんでした。夫も妻も、あなたが提案したような解決策なら、自分たちで思いつくことができたはずでした。もしそれができていたなら、そもそもカウンセリングを受ける必要はなかったでしょう。先ほども言ったように、問題は歯磨き粉のチューブではありませんでした。実際には、夫婦関係が深刻な危機に陥っていたため、そのチューブが二人の間にある他の問題を表していたのです。そして、私が二人を聖書にかなった関係へと導くことができるまで、彼らは歯磨き粉のチューブのことで真剣に向き合おうとさえしませんでした。やがてそれが実現したとき、歯磨き粉のチューブは、もはや二人の間にある大きな問題を表すものではなく、それらの問題が解決したことを示すものとなったのです。
ですから、問題そのものを扱えば相談者を助けたことになる、と考えてしまわないようにしてください。多くの場合、その問題に取り組めるのは、人間関係が聖書の教えにしたがって正されてからだということに気づくでしょう。それは、神の前での悔い改めと互いの和解によって実現します。
いつも自分にこう問いかけてみてください。「人間関係の何が、この問題を複雑にしているのだろうか?」「何が、彼らの問題解決を妨げているのだろうか?」その答えを探っていくと、改めるべき罪深い態度に向き合い、神をあがめる話し方を教え、長年の恨みを掘り起こし、苦い思いを生み出してきた誤解を解きほぐすことになるでしょう。 数週間かけてこれらが解消され、聖書に沿った関係の築き方を学ぶようになると、さまざまな問題は、まるで最初からなかったかのように消えていきます。もちろん、いくつかの問題が残ることもあるでしょう。しかしその場合でも、その問題を解決していくのは、神を無視して自己中心的に敵対している二人ではなく、神を喜ばせたいと願う二人なのです。ですから、あらゆる状況を「問題」と「人間関係」という観点から考えることをぜひ心に留めてください。そうすれば、まず間違うことはないでしょう。
【翻訳に関する留意事項】 本記事の日本語訳は、認定聖書カウンセラー協会 (ACBC)の許可を得て作成されました。ACBCは本翻訳の作成を承認しておりますが、翻訳の正確性、完全性、あるいは表現の適切性については、一切の責任を負いません。 内容に相違がある場合は、英語の原文が公式な正本として優先されます。原文はこちらからご覧いただけます。
Translation Disclaimer: This translation is produced with permission from the Association of Certified Biblical Counselors (ACBC). While ACBC has granted permission for this translation, they are not responsible for the accuracy or quality of the translation. The original English text remains the official version and can be found here: Handling Relational Conflict with Wisdom
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